僧の言箱
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(10)謝罪プレッシャー


謝罪と言い訳回避
 「メイルを返すのが遅くなってすいません」
 こういう書き出しから始まるメールを受け取って、嬉しい気持ちになる人は、あまりいないのでは。
 それだけならまだしも、「すいません」の次に、メイルが遅くなってしまった言い訳がツラツラと述べてあったとしたら・・・。書き出しから謝罪と言い訳で始まるメイル、かなり気まずいです、よね。
 仕事が忙しかった、とか体調が悪かったとか言いようは色々あるだろうけれど、そういうことを書けば書くほど、お互いが気まずくなるというものです。言い訳をすればするほど、「本当は単にメイルを書く気になれなかっただけなのではなひだらうか」という印象を、人に与えてしまいそうな気がしますよ。
 
間隔プレッシャー回避
 メイルなんて、出したいときに出せば良いだけの話であって、ビジネスや事情があってすぐが必要な場合はともかく、プライベートなメイルが遅かろうが速かろうが、別に何の問題もなかろうよ、と申したい。携帯電話メイルで予定を決めるときなんかは、そこそこ速く返信する必要もあろうけれども、さ。
 たとえばメイルを送信して3日後に受け取った返信に「遅くなってすいません」と書かれていると、それを受け取った相手は、どう思うかというと。「あ、この人は3日でも遅いって感じる人なんだな。っていうことは、自分も再返信するとき3日以内に送らなきゃ、遅いって思われちゃうのかー」とプレッシャーを感じるはめになる可能性も、大ありです。
 このプレッシャーを感じながら返信しなきゃならないっていうことは、極端にいえば借金の返済を催促されているみたいな気分になってしまわないだろうか。
 お互いがやり取りを続けたい気持ちがあるはずなのに、こういうプレッシャーが原因になってメイルが途絶えてしまう、ということが、ちらほら起こっているようにも思えます。
 これをメイルを送る時間の間隔による、間隔プレッシャーとでも名づけるとすれば、へたに謝罪なんかをすればするほど、間隔プレッシャーによる気まずさは増大するような気がします。そもそも人によってメイル間隔が早い、遅いというのはまちまちでありますゆえ、自分だけの価値観で「遅くてすいません」などと書くのは止めることをお勧め申し上げ候はむ。それは結局のところ相手を無視した、独りよがりな謝罪ゴッコになってしまいますから。
フォロー・プレッシャー回避
 私はといえばあえて、すいません、とは謝らないように心がけている。実際にけっこう遅れてしまった場合にしても単に次のように、事実を述べるだけにとどめるようにしています。
 「前にお便りいただいてから、ずいぶん時間が経ちました」
 すいません、と言って済ませてしまうのは上に述べたように気まずさを醸し出すのみならずして、さらに相手に対して余計に失礼だとも思えるゆえに。
 というのも、「遅れてすいません」などと言ってしまっても、相手は「返事を遅らせやがって」なぁんて返せるはずがないんです。仲の良い友達なら「返事が来ないから泣きそうになったよー」とか冗談めかして言うこともできるだろうけれど、甘えられない関係の場合は「気にすることないですよ」とか「返事が遅れたなんて思っていませんよ」などと、フォローを返さなくてはいけなくなる。これはフォロー・プレッシャーとでも名づけようか。
 そしてフォローを返された側は返された側で、何となく気まずくなってしまいはしないだろうか。「あ、しまった。向こうにフォローさせちゃったよー」と。これ、二重に気まずいと思うんです。というのは、(1)相手に無理をしてフォローさせたことへの罪悪感に加えて、(2)しかも本当は思ってないことを機械的にフォローしてるんじゃないか、と感じてしまう余地があるから、ではないかしら。
 何故ならフツウは、「返事を遅らせやがって」なんて返すという選択肢がないわけですから、半ば自動的・機械的にフォロー・プレッシャーに従ってるだけなのでは、という印象を残すから。
 さて、こういう面倒かつ複雑怪奇な事態を招かないように、次のような激烈に単純かつ簡潔な解決法は如何でしょうか。
(1)自分のメールが遅くなっても、むやみに謝らない。せめて、言い訳はしない。謝罪も言い訳も、プレッシャー。気まずさの元凶でありますゆえ。
(2)仮に相手に謝られたとしても、無理なフォローはしないで、その話題はスルーする、無視する。なんていうか、ポジティブな無視。ついついフォローしちゃいたくなる気持ちは、むしろ相手を気まずくさせるゆえ。


>> (11)謝罪デフレーション