僧の言箱
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(3)イイカゲンな相槌のススメ


聞き過ぎると、食べ過ぎなのさ
 「自分の話ばかりするのではなく、他人の話にも耳を傾けましょうね」というのは、人と人の交際における基本であるのは、動かしがたき正論ではあります。
 されど、耳を傾けようにも、どうしようもなくクダラナかったり、聞きたくないようなことばかり喋る人々、というのは、世の中には満ちあふれていますとも。残念ながら、ね。
 そんな無駄話対策にはね、真面目に聞かなくてもいいから、大胆不敵に話の腰を折ってしまいませーう。

 誰かの話を「聞く」ということは、その声や言葉が自分の中を通ってゆくということなので、精神的な「食事」ととらえることができます。
 とすると、自分が話すことというのは、周りの人に食事を作って出しているようなものでありまして、少しでも良質のものを出してあげないと、周りの人の食事は劣悪なものになってしまうでせーう。
 ツマラナイ話や、他人の悪口を延々と聞かされるといったような状態に立たされると、それはもう。不味い料理を食べ続けているようなもの。悪い栄養を受け取ってしまうことになるわけで、それをどう処理するかが面倒なことになりまする。
 そこで感じたストレスは、仏教的にみると「怒り」という業のエネルギーでありまして、必ず結果を出します。後になってから「こんなつまらない話を聞かされたヨー」と誰かに愚痴を言うという分かりやすい結果もあるでせうし、 自分のクダラヌ話を別の他人に聞かせてストレス解消をする(そして他人はまたストレスが溜まる)、という結果になるかもしれませぬ。いずれにしても、良くない連鎖は続くばかり。
 良くないものを食べ過ぎると太っちまいますゆえ、相手をできるだけ不快にさせず「これ以上は食べれません」 と伝える練習をいたしませーう。それ即ち、減量であります。
会話中断ダイエット
 その場にいる相手がツマラナイ話や聞きたくない話をし始めたとき、お互いが疲れないためにもじょうずに、 話の腰を折ってあげるのが大切なことのように思います。 もしも相手が「ジブンジブン」と駆り立てられて、自分語りを繰り広げているとしたら、 じょうずに止めさせてあげたほうが、相手のためでもあるのですから遠慮なく参りませーう。
 いやはや、もし私がツマラヌ話を繰り広げてしまったなら、慈悲深く話の腰を折ってしまっていただきたいものです。
 さて、話の腰をじょうずに折ってあげることができれば、話題が良い方向へ転換するようにすることで、不味い食事を食べるのを避けるわけですが、これは、いわば、会話におけるダイエットと言えるかもしれません。
 ・・・とはいっても「興味ないよ」/「つまんないよ」などと直接言い放ってしまうと、相手は「自分は有意義なことを喋っている」 と勘違いしているのに否定された気分になって、怒ってしまうのでそれは避けたいところです。
 そんな時に打ってつけの言葉として私が多用しているものを紹介すると、それはイイカゲンなあいづち、です。
 「ふーん」「そっか」「そうですか」などを短く切るように言って、その話題を続けられないようにする。 私の場合だと、「うん」、「いやはや」、「ふむーう」などという相槌でかわします。併せ技としては、すかさず「ところで」と言って、「今月、満月になるのはいつだっけ」とか、まったく関係のないことに少しだけ触れてみたりして。
 これで当たり障りなく、先ほどまで続いていたクダラヌ話は、お流れになるといった寸法です。
 ある程度親しい仲でないとできないことではあるのですが、更に親しくて冗談が通じる人が相手のときは、「ほー、それはメデタイ」「素敵だね」などと、露骨にメデタクも素敵でもないと感じてるさまを伝えてみたりします。
 これで見事に会話の腰は折れて、しまいます。
 イイカゲンなあいづちを使って、会話はさっぱりスベスベ、サラサラさんになるのです。
 つまり。
 あるいは無駄な会話でお腹をいっぱいにするよりも、ゴチソウサマの意を込めて、「ふーん、なるほど、そうですか」の一撃を。
 無理して、我慢してでも、聞きたくない話を聞くというのは、サイアクの選択肢であるようにも思えます。

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