家出空間 月読寺

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既に出た書物の紹介
以下に、既刊をご紹介申し上げます。画像をクリックすると"amazon"の書籍紹介ページにリンクいたします。

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考えない練習』


発売日:2009年2月9日
著者名:小池龍之介
出版社:小学館
定価:1350JPY.
あれこれと考えずに、五感を駆使して丁寧に日常生活を楽しむための、暮らしの本。 私たちを不毛な「考えごと」へと引きずりこむ「迷=無知」の煩悩に、立ち向かうための攻略本です。

日々の生活で、私自身がどのように五感を使いこなして暮らしているかを振り返りながら、それを一つの形にまとめた次第です。

収録されているのは

「1話す/2聞く/3見る/4書く・読む /5食べる/6捨てる/7触れる/8育てる 」

の生活の8シーンに加えて、

「呼吸する/嗅ぐ/笑う/計画する/料理する/買う/待つ/ 休む/遊ぶ/逃避する/眠る」

という行為の数々。おおむね、暮らしの全領域をカバーするようにと心がけ、この本をつくるのにも丁寧に時間をかけて練り上げました。

元々は、それぞれの行為の背景にうごめいている潜在的思考を分析する複雑な記述もしていたのですけれども、それらを取り除いてシンプルな作りにすることで、読みやすく実用的な書物にまとまったように思われます。

(*)『考えない練習』、版元の企画で、事前にゲラをお読みいただいた約50名の希望者から感想コメントを頂戴しました。 ふむー、と参考になる感想から、ズコーーーッ、と滑りそうになるもの、あいやーと反省させられるものまでそれらを漏らさず掲載したものが、「感想文集」の頁にてご覧いただけます。
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貧乏入門
---あるいは幸福になるお金の使い方



発売日:2009年12月20日
著者名:小池龍之介
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価:1470JPY.
学生時代から継続的に持ち続けていた中心的関心は三つ、「善悪の錯覚」と「愛情の謎」と「お金の魔力」についてでありました。

一つ目と二つ目は一応、すでに『偽善入門』『仏教対人心理学読本』にまとめましたが、「お金」については初めて一つの形にすることができました。それが『貧乏入門』。

副題に、「あるいは幸福になるお金の使い方」とあるように、本書『貧乏入門』というのは、文字どおり、「お金がない貧乏人になりましょう」という意味ではありません。

たとえ潤沢にお金があったとしても、持ち物を減らし、欲望の刺激に支配される消費をやめ、必要な物リストを贅沢に揃えることで、お金の支配から自由になって生きていきましょう、ということです。

お金の魔力に支配されていたかつての自分のことなども振り返りつつ、「お金にものを言わせる」ことをやめて、「お金にものを言わせない」、お金の魔力を黙らせる道のりを記しました。

お金にものを言わせず黙らせるためには、「欲望」=「渇愛」という心のカラクリを改めて(難しくならないていどに)考察し解剖した章が役立つことでしょう。

お金なんて、魔力さえ解毒してしまえば単なるバーチャルな数字。お金はあってもOK、なくてもOK、カンケイナイネ、とばかりにお金という道具を気楽に使いこなすお稽古をいたしましょう。

本文につきまして何か所かの誤植が発見されましたので、正誤表を掲示いたしました。 お手数をおかけしてしまいますけれども、ご訂正くださいましたら幸いです。
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もう、怒らない
発売日:2009年10月25日
著者名:小池龍之介
出版社:幻冬舎
定価:1365JPY.
勝手に不愉快になってしまう心。心が「ついつい」勝手に不愉快になり、心の中でブツブツとケチをつけ続ける。

ブツブツと心の中で文句を言って不快になるだけなら別に誰にも見えないし問題ない、と多くの人が思っています。そして気軽に怒っているのです。その気軽に量産される「怒り」が業として累積することで、心身に致命的なダメージが生じることを知らないままに。

心の中にうずまく不快感が時として「ついつい」口に出てしまったり、「ついつい」嫌な表情に出てしまったり、インターネット上でのネガティブな言動として現れること。それにより怒りのエネルギーを燃え立たせるせいで、自分はさらに怒りのエネルギーを累積させつつ、周囲にも悪影響を与え続けるということ。

何を見ても、何を聞いても、何を食べても、どんな仕事をしても、どんな人間関係にあっても、それを「嫌だ」と不愉快になる怒りのエネルギーがある以上、死ぬまで不愉快で不機嫌なまま。穏やかな幸福感を味わうことは叶いません。

自分からわざわざ進んで不愉快・不機嫌になりたがる心の罠を取り外して、繊細な幸福の味を賞味いたしましょう。

第一章「欲望はストレスの素」/第二章「怒りは体を痛めつける」/第三章「迷いは能力を曇らせる」/第四章「心はなぜにすぐに乱れるのか」/第五章「欲・怒り・迷いを減らすレッスン」/第六章「穏やかな心を保つレッスン」

以上の章立てをご覧いただければ分かるように、今回の本では極めて当たり前に大切なことを、素朴な内容と素朴な文章の形でお届けしています。今回はあまり深く心の暗部をえぐるようなこともしていませんから、誰でも穏やかに読み進めていただけることでしょう。

なおこの本の原稿はもともと、二冊目の本として、一年前に出版される予定で記されたものでした。諸事情により出版が遅れる間に何冊も著書が出たため、いつの間にか九冊目となり、それらの本を読んでくださっているかたには物足りなく思われるかもしれませんことをご承知ください。 ・・・と記しましたものの、こういった静かな文章により心の仕組みをなぞるのは、「怒」の心を静めるという実用的効果がありそうなことに、再読してみて今更ながら気づきました。 けっこう、お勧めかもしれません。


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仏教対人心理学読本
--- 無我の純粋交際マニュアル
発売日:2009年9月25日
著者名:小池龍之介
出版社:サンガ
定価:1470JPY.
現代を生きるすべての老若男女に、自信をもって本書をお勧め申し上げます。 副題の『「無我」の純粋交際マニュアル』からすると、恋愛本かという印象を持たれるかたもおられるかもしれません。 ぶっぶー、ハズレッ。これは恋愛本ではなく、綿密な心理分析にもとづいた本格的仏教書です。

親子関係、友人関係、仕事関係、恋愛関係といったあらゆる人間交際を背後からむしばみ、私たちを七転八倒させる「自己愛=慢」の煩悩について、ひたすらメスを入れ突破をこころみた約280頁。

あえて「恋」という言葉を使うなら、あらゆる人々や世界に、よい距離感で恋するための練習読本。

醍醐味たる本書後半では、私たちを操る心の裏舞台を探検し、黒幕をあぶりだします。 すなわち、心に快楽と苦痛が発生するメカニズムを明らかにし、「無我」の真理へと肉薄する。そのような、重厚な一冊となりました。

本文につきまして何か所かの誤植が発見されましたので、正誤表を掲示いたしました。 お手数をおかけしてしまいますけれども、ご訂正くださいましたら幸いです。



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読むうちに悩みが空っぽになる「人生相談」
発売日:2009年7月
著者名:小池龍之介
出版社:三笠書房
定価:620JPY.
家出空間『月読寺子屋』のコーナーから100問をセレクションしたものが、文庫本になりました。 以下は、その後書きに記した最初の原稿です、編集サイドでは紙幅の都合上短縮されていましたので、原文をここに残しておきましょう。

さまざまなる人生相談がスっとぼけた調子で切り刻まれてゆくのを眺めているうちに、「なーんだ、自分の悩みなんてしょせん、これら陳列された悩みごとの一つに過ぎないのかも、ね」と心を軽くしていただけましたなら幸いであります。

ええ、誰もが悩んでいるときは「ワタクシの悩みはオリジナルで特別な、個性的なものなのだぁぁぁあーーーーーーーッ」と思い込みがちなものなのですけれども、実際は、似たような問題を微妙に味付けを変えて繰り返しているのに過ぎぬッ、過ぎぬッ、過ぎぬッ。

人の悩みなんて、どんなに格好をつけたり、どんなに複雑なフリをしてみせてたって・・・ッ、しょせんは「欲」か「怒」か「迷」という三種類の煩悩エネルギーを組み合わせただけッ。本書の”悩み百態”を通じてこのことを腑に落としていただけましたなら、もはや悩むのなんて馬鹿馬鹿しくって、やってられなくなるでせーう。

仏教の人生相談本でありますゆえに「自然や宇宙や人々に感謝しませーう」とか「仏様に手をあわせていたら心が落ち着きますよーう」などの漠然とした言葉に出会うことを期待されておられましたなら、悩みを「欲」「怒」「迷」へと切り分けてビッシーッと分析する本書のスタイルには、みごとに予想を裏切られたことでしょう。

しかしながら日本的「宗派」に別れる前の仏道とはそもそも、2500年前にインドで生まれた、きわめて合理的かつ心理学的な、メンタルトレーニング方法でした。インド的な、ロジカルでドライな思考スタイルを基本としているのであります。

それは、時として心にヒリヒリとしたショックを与えるかもしれませんけれども、毒にも薬にもならぬヌルい言葉ではなくって、ヒリヒリするショッキングな真理だけが、人の心を変化させてくれるのであります。2500年前に生まれたインド的なるドライな智慧によって、私たちの日本的なウェットな悩みなんてさ、痛快に焼き切ってしまいませーう。

そして本書を読み終えた御方の表情から緊張がとけて、「ふふ」っと穏やかに微笑してくださるようになりましたなら、この本が制作された価値もあったというものであります。



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恋愛と結婚の呪縛をとくお稽古帖
発売日:2009年5日29日
著者名:小池龍之介
出版社:主婦と生活社
定価:1260JPY.
女子も、そして男子すらもが無力なるままに「自分を愛して認めて大切にしてッ」という要求の放射能をまき散らしながら、相手に優しくする能力を欠如させている、この世相。

「自分を認めさせて好きになってもらいませーう」と、付け焼き刃の駆け引きに走り、心がすさんでゆく・・・ッ。 ええ、相手を罠にかけるような恋の駆け引きは、20代においてやり飽きにけり、そしてそれらは、自らの心をすさませるだけなのであります。

恋とは、「この私だけが愛されていなければならないのであーッる」というかたちで、「自我」を肥大させることと密接に結びついているがゆえに、危険でもあるのです。 そうでしかありませんなら、麗しいはずだった恋物語も、単に「自我」をさまざまな方法で刺激することにすぎなくなるではありませぬか。

このような自我刺激のありかたは、二人の恋愛物語が進んでゆくにつれて、たえず変化いたしましょう。 つまり、さまざまな種類の呪縛によって、手を替え品を替え、自らをしばりつけてしまうのであります。

恋愛初期設定のころ。「好きッ」が加速してゆくころ。ハッピー絶頂期のころ。マンネリズムが支配しはじめるころ。 別れるとか別れないとかにもつれるころ。結婚しようかどうしようかと迷うころ。結婚しましたらしましたで幻想との落差が生じるころ。

それぞれの時期に心を支配して、相手に優しい気持ちになれなくさせる呪縛たち。それらを煩悩分析装置にかけて、一つ一つ解きはなって参りませーう。

>> 編集部サイドで共同作業に携わってくださったお二人からいただいた紹介文が、「書籍制作共犯者ページ」にてご覧いただけます。

)なりゆき上の判断にて、本書では二人称に「貴女」という漢字をあてており、明らかに女の子向け恋愛本といった体裁となっております。 しかしながら、内容自体はほぼ普遍的なことがらを記したはずですから、男子が読まれても有用ではありましょう。



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「自分」を浄化する坐禅入門
発売日:2009年2日24日
著者名:小池龍之介
出版社:PHP研究所
定価:1470JPY.
集中力/観察力/平常心/慈悲のスペックを向上させるお稽古プログラムッ。

これは「イエデ式坐禅セッション」で指導しておりますインストラクションをもとにつくられた、本であります。

付属のCDには、初心者が聴きながら取り組めるようにと、インストラクションを収録してあります。
(収録内容:ステップ1「初歩的集中力のお稽古」、ステップ2「初歩的観察力のお稽古」、おまけのステップ「慈悲の瞑想」)

このCDを通して聴くことにより、およそ一時間にわたり、基礎的瞑想に取り組めるようになっております。

ステップ3以降は、自分自身を頼りに少しずつ進まれてください。なお本文に記し忘れたのですけれども、ある程度習熟されましてもいきなりステップ7や8から始めずに、いつもステップ1から始めて順次先へ進むことをお勧めいたしましょう。

>> 笑えるような笑えぬようなこの本の「制作裏話」が、ご覧いただけます。



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煩悩リセット稽古帖
発売日:2009年1月20日
著者名:小池龍之介
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティーワン
定価:1512JPY.
仏道とは、煩悩リセットのお稽古と見つけたり・・・ッ。 心を汚染しつつ上昇する欲望・怒り・迷いの目盛りをリセットしてまいりませーう。

数年間にわたり「家出空間」に連載してまいりました4コマから、約90点を選び描き下ろしをくわえまして、文章とともに収録いたしました。 ただし・・・ッ、文章については、いつものお道化た文章はやや改まった調子にかわり、短かめに切りそろえられております。いつもとは若干ちがった風味をお楽しみくださいませ。

内容は「煩悩レッスン」の章、「煩悩コントロール」の章、「悟りインストーラー」の章にわけて整頓し、章のはじめごとに、イントロダクションの文章を付しております。

なお本書を編集してくださった干場弓子さんが記されている愉快なる制作裏話をご覧いただけます。



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『煩悩フリーの働き方。』
発売日:2008年12月15日ごろ
著者名:小池龍之介
出版社:KKベストセラーズ
定価:1418JPY.
この本のタイトル、過日は『仕事とつきあう手習帖』と発表しましたけれども、「それでは売れないッ売れないッ売れないッ、馬鹿者ーッ」とボツとなってしまい、再び編集の御方と案を練り直しました結果『煩悩フリーの働き方。』そして「煩悩」には「ストレス」というルビを打つ、そのような書名と定まりました。

前半内容は、導入部プラス具体的な悩みへのQ&A処方箋。後半内容は、「心」と「言葉」と「行動」をコントロールしながら働いてゆく方法ならびに、働くことの意味。

その後半では、仕事の中で仏道のエッセンスたる「八正道」を実践して煩悩=ストレスを乗り越えつつ心を鍛えてしまいませーう、という方法論を提案いたしました。考えてもみますなら、世の中に数ある活動の中でも、仕事ほど修行っぽいニュアンスの強い活動は存在しないような気もするではありませんか。

なお八正道の一つ一つに、つまり八本ほど、4コマ漫画を描き下ろしたものが収録されているよッ。この気の抜けた4コマのおかげで八正道の内容がぐんぐん吸収できる、かも、しれません・・・もしかしたら。



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『偽善入門
---浮世をサバイバルする善悪マニュアル』
発売日:2008年9月
著者名:小池龍之介
出版社:サンガ
定価:1470JPY.
今の世の中はサバイバル---生きのびる---という言葉がふさわしく思えますほどに、厄介な物事がてんこ盛りです。社会状況にせよ人間関係にせよ。しかしそれに嘆いても自分が疲れるだけで、何一つ良い方向へは変わりません。

仏道とはある意味、こんな乱世を愉快に生き抜くサバイバル・テクニックにほかなりません。

この本を読んでくださる皆様がサバイバル・テクニックを上達させて、明るい、風通しの良い心持ちで日々を過ごせるようになることを祈っています。私たち一人一人がそのように変わることを通じて、そのぶんだけ世の中全体が風通しの良いものに変わってゆくに違いありません。

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以下、前書きより抜粋
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善、偽善、悪、偽悪。

これらが本当はどんなものなのか、ほとんど誰も知りません。

善や悪が心身に与える効能についても、ほとんど誰も知りません。

知らないのに無意識的に、誰もが毎日、善や悪を使っています。

しかし知らなければ、うまく使いこなすこともできません。

善悪を誤用しますから、失敗もストレスも多くなる道理です。

善悪を上手に使いこなせれば、失敗もストレスもゼロになりますのに。

まず心の準備体操として第一章で、この浮世で私たちが善悪に翻弄されているありさまを、見物して笑い飛ばしてしまいましょう。

準備体操を終えましたら第二章以降、手習いして参りましょう、浮世をハッピーにサバイバルするための道具として善悪を使いこなす術を。


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『自分から自由になる 沈黙入門』
発売日:2008年3月
著者名:小池龍之介
出版社:幻冬舎
定価:1365JPY.
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「家出空間」過去記事より抜粋
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この本につきまして「なぜこのような奇妙な文体を採用しているのか」という御質問・御批判をいただくことが、たびたびに及びました。

ある日「この文体を何と名付けますか」とたずねられました折り、ふむー、としばし考えまして、「飄々たる文体」ということで「飄々体」と名付けました次第であります。

しかしながら振り返ってみますに、まだ「飄々」となりきれていなかった時代の私が書いた文章だったからこそ、「飄々体」などという文体が必要だったのかもしれません。今となってはもはや、自ら自身や内容が飄々としてさえいれば、おのずから「飄々体」という形にはバイバイできてしまうのです。

賛否両論を巻き起こした飄々体、「賛」のほうは良いとしても「否」の御方々には、多大なる不快感を巻き起こしてしまった模様でありまして、その点では反省しなければなりません。文体にこだわり執着する、などというのは勝負所ではありませんから、次からは脱皮した文章を御目にかけたく思っております。

ともあれ、この書籍ではこの飄々体を採用いたしました事由は、およそ以下のようなものとなっておりますこと、ここにお伝えいたしましょう。
1:飄々たるはぐらかし効果

ふざけて、深刻になりすぎるところをひょいっとはぐらかし、肩すかしをくらわせるような効果も狙いました。真面目すぎること、真剣すぎることは、心をギスギスさせますから。核心に迫るようなところであえて「〜にこそ候へ」などと肩すかし、スルスルっと、拍子抜けさせてしまうようなことを狙いました。
2:減速効果

ごく単純なことを申しますなら、読むスピードが遅くなる。焦って先を急がなくなりますから、心が穏やか、雅びになるかもしれません。

「焦って先を急がなくなるから、心が穏やかになります」
「焦って先を急がなくなりますゆえに、心が穏やかになるのであります」

明らかに、後者のほうが字数が多いぶん、読み飛ばしにくくなりますでしょう。
3:無駄の鎮静効果

「焦りて先を急がずなり候へば、心も穏やかになりこそし候はめ」

などと書きますと、情報をストレートに伝えることにとっては無駄な部分がたくさん含まれます。しかし無駄なもの、役にたたないもの、遊びといたようなものは、心を穏やかに落ち着かせてくれるのです。そういった余白としての無駄が、鎮静効果をもたらすのではないでしょうか。